カルボナーラとは関係ない?フランドル地方の郷土料理カルボナード・フラマンド

フランス北部の名物料理の一つ、カルボナード・フラマンド

フランス北部のフランドル地方と呼ばれる場所はかつてフランドル伯によって隣り合うベルギー北部と一緒に支配されていました。現在はノール・パ・ド・カレ地方の一部となっているフランドルのその名残は、フランスの他の地方にはない巨人鐘楼などのベルギー北部と共通した伝統や文化にも見られますが、もちろん食文化にも多く見られます。その代表選手の一つがこれから紹介するカルボナード・フラマンド(Carbonade flamande)です。

DSC_0388
カルボナード・フラマンド

カルボナード・フラマンドってどんなもの?

カルボナード・フラマンドと聞いてカルボナーラみたいなものなのかなと思った方いらっしゃいますか?

半分は当たっていますが、半分はハズレです。カルボナードという言葉はフランス語で炭という意味のcharbonから来ています。フランス語でカルボナードというのは炭火焼きの肉を指す言葉として使われています。一方で、パスタのカルボナーラもイタリア語で炭焼き人という意味のcarbonaroから由来した「炭焼き職人風スパゲッティー」ことスパゲッティー・アッラ・カルボナーラ(Spaghetti alla carbonara)が本来の名前です。このように言語面では近いのですが、味自体はかけ離れていて、生クリームはおろかパスタすらない肉の煮込み料理です。

カルボナード・フラマンドは以前にTourisme japonais食肉の歴史の中でご紹介した牛肉料理のブフ・ブルギニョン(Boeuf bourguignon)に近いのですが、煮込みにワインではなくビールを使うのがカルボナード・フラマンド流です。ビールを使うというのはビールの文化が豊かなノール・パ・ド・カレ地方らしい発想です。そう行った意味ではもう一つの郷土料理でもあるウェルシュと共通していますね。

とろみのある見た目はビーフシチューのようですが、食べてみると甘い味付けに驚かされます。一般的にフランス料理はデザートを除けば塩気の味付けがされることが基本なので、その点でも興味深いところです。ちなみに、大抵の場合フレンチポテトと一緒に出されるのも特徴です。ビールとフレンチポテトはベルギーの名物でもあることを考えるとそれもすぐに納得できます。

カルボナード・フラマンドはノール・パ・ド・カレ地方の郷土料理店に入れば間違いなく食べられます。リール(Lille)やアラス(Arras)、ブローニュ=シュル=メール(Boulogne-sur-Mer)などのフランス北部の街を訪れた際にはぜひ試してみてください。

広告