ブルターニュ地方ヴァンヌで旧市街の古い家並みを眺める

ルネサンス期に建てられた木骨づくりの家が立ち並ぶ街

フランス北西部のブルターニュ地方には木骨づくりで作られた古い建物がよく保存されている街がいくつかあります。その一つが、モルビアン湾に面する街ヴァンヌです。海岸線の美しい景色で知られる街ですが、城壁に囲まれた古い家並みが続く旧市街も見逃せません。

ヴァンヌには約220の木骨づくりの建物が今も残されており、これはブルターニュではレンヌに次ぐ多さです。赤や黄色といった色鮮やかな建物が細い道に沿って続いており、訪れる観光客の目を引きつけてやみません。

これらの建物の多くは15世紀から16世紀にかけて建てられたもの。500年以上前の建物がこれほど良い状態で今も保存されているのは、歴史ある建造物を愛する多くの人たちの尽力によるものでしょう。

ヴァンヌの木骨づくりの建物の特徴は?

木骨づくりの家のことを英語ではハーフティンバーとも言います。ハーフは「半分」、ティンバーは「木材」という意味で半木づくりという呼び方もあります。つまり、半分は木でできているのですが、残り半分の壁などは土などで作られます。これは地域によっても異なり、土の代わりにレンガや漆喰などを使うこともあります。

ヴァンヌの建物が特徴的なのは、1階は花崗岩、2階より上は土壁となっていること。これは下層部分は雨や浸水などで湿度が高くなるため、木材を使うと腐食の心配があるからです。これはストラスブールのラ・プティット・フランス地区の木骨づくりの建物にも似たような構造が見られます。フランスの西と東で建物の外観は似ているようで違いますが、構造的には似ているのが面白いところです。

また、ヴァンヌの木骨づくりの建物は道に覆いかぶさるように上の階ほど広くなっているのも印象的です。これは単純にスペースを稼ぐためと言われています。中世から近代にかけては、建物の間口に応じて税金を払っていたため、広い家を建てるよりもこうした建物が多く作られたことがその背景となっています。

ちなみに、建物の正面部分を見ると、木の骨組みとなる部分が縦と横だけでなく、Xの形になっているところがあります。これは建物が変形してしまうのを防ぐため。実用面でも大事な部分ですが、デザイン面から見てもいいアクセントとなっていますね。

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