ボルドーのワイン博物館シテ・デュ・ヴァンでワインの全てを知る

ワインの都ボルドーならではの博物館

 ボルドーといえばやはりワイン、そして逆にワインといえばボルドーという方も少なくないと思います。街の歴史そのものとも言えるワインを様々な角度で知ることができる施設が今回ご紹介するシテ・デュ・ヴァン(Cité du vin)。ワインが好きでもそうでなくても、ワインの見方がガラリと変わるそんな場所です。

独特なフォルムの建築の意味とは?

シテ・デュ・ヴァンの外観

 再開発が進むボルドーのバカラン地区にあるシテ・デュ・ヴァンの建物は遠くから見てもその独特な形ではっきりと分かります。それは、グラスの中で揺れるワインのようであり、節くれだったブドウの株であり、目の前を流れるガロンヌ川で観測できる渦のよう。設計を手がけた建築事務所XTUはそういったワインに宿るものを表現していて、継ぎ目のない丸みのある形はワインの持つ官能性であったり、形のない液体であるという部分を表しています。ちなみに、金色の部分はボルドーの歴史地区に多く見られる建物の黄色がかった石灰岩の色を想起させるものだそうです。

 シテ・デュ・ヴァンへはトラムウェイ(Tramway)と呼ばれる路面電車のB線のLa Cité du Vin停留所下車、あるいは水上バス(Navette fluviale)で同じくLa Cité du Vinで下船して行けますが、建物の外観を見るには水上バスが断然おすすめです。

ワインと奥深さに触れる常設展

 館内の常設展はスマートフォンのような携帯端末を使ったオーディオガイドで見学します。日本語など8言語に対応しているので、言葉の心配はありません。最新の技術により、映像と音が各コーナーでリンクしていてインタラクティブな体験が可能になっています。

 シテ・デュ・ヴァンの秀逸なところは、ワインという一つの事象に対してあらゆる切り口と舞台装置を使って訪問者の知識欲に応えていること。従来の博物館と違って、例えば昔ワインを作るのに使っていた道具など具体的な展示物があるわけではないのに、あっという間に時間が足りなくなります。2016年にできたばかりというだけあり、まさに21世紀の博物館と言えます。

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 伝統的にフランス、イタリア、スペインが文化面でも生産量においても牽引してきたワインの世界ですが、シテ・デュ・ヴァンでは日本など世界中のワインを紹介したりとワインをより俯瞰して見ることができる場所でもあります。人類のワインとの歩みの歴史、生産や保存方法、瓶や樽の種類など情報量は膨大で、じっくり見ようと思えば一日でも過ごせるくらい。なので、見学には少なくとも2〜3時間は予定しておくと良いでしょう。ちなみに午前中の方が館内は比較的空いているようです。