２０１７年冬のモン・サン・ミッシェルの見どころや工事情報などをチェック！
今年の冬にフランス旅行を計画していらっしゃる方多いと思います。パリ、ヴェルサイユ宮殿、ロワールの古城とともにやっぱり行っておきたいのがモン・サン・ミッシェルですね。そこで、冬だからこそのモン・サン・ミッシェルの楽しみ方と気になる島内の工事情報などをまとめてみました。
１．ついにモン・サン・ミッシェル修道院の回廊の工事が終了！
まず最初に触れておきたいのがモン・サン・ミッシェル修道院の回廊の工事状況です。約１年に渡って行われたこの修復工事ですが、この記事を書いている１１月中旬の時点で工事はほぼ終了しています。ちなみに、回廊とは修道士たちの瞑想の場所で、屋根のついた廊下が庭園を取り囲むように続いています。モン・サン・ミッシェル修道院の回廊は約８０メートルの高さにあり、現在のような高層ビルなどがなかった時代において、まさに「天のエルサレム」と呼ばれた地を体現する場所でもあります。
そんなモン・サン・ミッシェル修道院の回廊は、去年の工事開始から常にどこかが一部が進入禁止になっていて、回廊をぐるりと回って歩くことができませんでした。しかし、現在ではかつてここで生活をしていた修道士たちがそうしていたように、ぐるっと１周することが可能になっています。
今回行われた工事では、下の階に雨水が漏れないように床の防水性を高めるとともに、回廊の柱や天井などの修復が行われました。そして、修復以前よりも庭園部分が約１５センチ低くなっております。実は、下記の写真のようなこの工事以前の姿は１９６６年に作られたもので、元々は回廊部分から見る庭園はさらに低い位置にあったのです。なので、今回の工事により回廊の庭園は元々の中世の姿に近づいたと言えるかもしれません。
回廊の庭園には１１月中旬に土を入れられ、芝の種がまかれました。今は真っ新な状態の庭園ですが、来年の春には新たな姿を見せてくれそうです。今年の冬に行くとその変わっていく空中庭園の貴重な姿を楽しめますね。
ちなみに、修道院は１１月から３月の間の第１日曜日は入場無料になっていますよ。
２．２０１７年の参道の工事状況は？
観光のオフシーズンである冬季に数年にかけて行われているモン・サン・ミッシェルの参道の工事が今年も行われています。今年の冬は２０１７年１１月２日から２０１８年２月３日（１２月１７日から１月１日までは中断）までの予定で行われ、島の中腹にあるサン・ピエール教会周辺が対象になっています。これにより、島の頂上にある修道院に行くには回り道をする必要がありますが、それ以外は観光には特に問題ありません。
島内には「ABBAYE（修道院）」「EGLISE（サン・ピエール教会）」「REMPARTS（城壁）」といった看板も出ています。とはいえ、小さな村なので迷うことはないのでご安心を！
この工事は古くなった水道管などの配管工事ですが、同時に島の歴史を知る貴重な機会でもあります。去年の工事では３０近くの人骨と城壁の跡が発見されたそうです。考古学者によれば、これらの人骨を分析することによって死因などが分かり、大人と子供の骸骨があることから当時の埋葬の習慣などをより知ることができるそうです。
また、城壁の発見に関しても島の当時の様子を知る貴重な機会となりそうです。世界で最も知られている景勝地の一つでもあるモン・サン・ミッシェルですが、比較的多くの資料が残っている修道院に比べて、村のことを記した文献はあまり残っていません。なので、こういう発見がさらなる中世の村の様子をさらに知るきっかけになることでしょう。
３．冬ならではのモン・サン・ミッシェルの楽しみ方とは？
活気に溢れる夏のモン・サン・ミッシェルにあって冬のモン・サン・ミッシェルにないもの。それは何と言っても「静けさ」です。人出が１１月くらいになるとかなり少なくなるので、島内や修道院内もゆっくりと歩くことができます。なので、冬は静寂に包まれた島の雰囲気を感じたい方にはオススメです。冬なのでもちろん寒いですが、平均気温で言うと日中は１０度前後まで上がるので、暖かい服装をして出かければ散策が楽しめます。
また、日帰りで行く場合は日没の時間が早い冬ならではの景色が楽しめます。夕焼けやモン・サン・ミッシェル修道院の影のシルエットなど、夏だと宿泊をしないと見られないものが見られるます。海と空、そして光と影が織りなす刻々と移り変わる光景は帰りのバスの中で長い余韻に浸らせてくれること間違いなしです。
モン・サン・ミッシェルは季節によって、もっと言えば行くたびに今まで見たことない違う姿を見せてくれます。それが多くの人を魅了してやまない理由なのかもしれません。今年の冬モン・サン・ミッシェルを訪れる予定の方はぜひ本記事を参考に楽しんで来てください。
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