ブルターニュ地方の美味しいムール貝が食べられるレストランの見つけ方

ムール・フリットを食べ歩きする著者が教えるコツとは?

ブルターニュ地方で食べたい名物といえば何でしょうか?クレープやガレットはもちろんですが、海の幸も有名です。中でも夏に旬を迎えるのがムール貝(moules)です。ブルターニュ地方にはサン・ブリユー湾モン・サン・ミッシェル湾などのフランスでも有数の産地があります。

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著者はそのブルターニュ地方の在住ですが、おそらく日本に帰った時に最初に恋しくなるものがムール貝なのではないかと思うくらい、ムール・フリット(ムール貝とフレンチポテト)に目がありません。そこで、今回は時期・場所を問わずフランスのムール貝が美味しいところを食べ歩きをした経験を元に、美味しいムール貝のレストランのあれこれについてお話ししたいと思います。

食べる前に知っておきたいムール貝の旬な時期とは?

ムール貝

ムール貝の収穫時期は限られていて、一般的にフランスではムール貝のシーズンは初夏から12月くらいまでで、旬なのは7月と8月の夏です。それ以外の時期となると、身が小さくなり味も落ちます。

実際に、ムール貝がメニューにあっても、selon l’arrivage(入荷次第)と書かれていれば、冬の時期は提供されていないことがほとんどです。逆に言えば、冷凍したムール貝などを使わず鮮度のいいものを使っているという証拠でもあるので、夏に試す価値があるレストランと言えると思います。

レストランを選ぶ際に注意することとは?

モン・サン・ミッシェル湾のムール貝

現在はTripAdvisorなどを使えばグルメ情報は簡単に見つけることはできます。ただ、特に海外旅行先だと携帯を使えなかったり、ふと閃きで食べるものを決めるということも多いと思います。そういう状況で判断材料になるのは店先にある情報のみです。実はムール貝を扱うレストランにおいては、そこである程度判断が絞り込みができます。では、レストランを選ぶ時に何を見ればいいのでしょうか?

理想を言えばムール貝の専門店

ムール貝専門店ことmoulerie

こう言ってしまうと身も蓋もないのですが、ムール貝専門店(フランス語でmoulerie)に行けばハズレのレストランを引く確率はぐっと下がります。普通の海鮮料理を扱うレストランとの大きな違いは、ソースの種類の豊富さです。普通のレストランやビストロなどだと白ワインで蒸したマリニエール(marinière)やクリーム(crème)などの他に、たまにカレー(curry)が加わる程度ですが、専門店だと10種類以上の中から選ぶことができ、鮭やチョリソー、トマト、ロックフォールなどのチーズ等の様々な具材との組み合わせが楽しめます。

専門店はソースも自家製(メニューにはフランス語でmaisonと書かれています)で作っている場合が多く、その店オリジナルのソースもあります。場合によっては食べ方も変わってくるので、必要に応じて適切なアドバイスをしてくれます。例えば、ソースが塩気が強い場合は「フレンチポテトに塩をかけすぎない方がいいですよ」といった具合です。