サン・マロ発の遊覧船でエメラルド色の海をクルージングしませんか?

エメラルド海岸から見る大航海時代のサン・マロ

サン・マロからのエメラルド海岸の眺め
サン・マロからのエメラルド海岸の眺め

ブルターニュ地方の北岸の海岸線の美しさはフランスでも屈指のものです。中でも有名なものの一つがサン・マロの目の前に広がるコート・デメロード (Côte d’Émeraude)です。フランス語で「エメラルド海岸」という意味になり、その名の通り緑がかったエメラルド色の海が特徴です。モン・サン・ミッシェルからも近く、モン・サン・ミッシェル湾の西側の半島を隔てた向こう側に広がっています。この美しい海岸線を見るには車で海岸線をドライブするのも一つの手ですが、ぜひオススメしたいのが遊覧船でのクルージングです。海の美しさはもちろん、サン・マロの街を別の角度から見れる絶好の機会でもあるからです。

サン・マロから出航しているコルセールの遊覧船

サン・マロのコルセールの乗り場
コルセールの乗り場

サン・マロの城壁のすぐそばにある乗り場からコルセール(Corsaire)というフェリー会社の遊覧船が定期的に出航しています。チケットは乗り場のすぐそばにあるチケット売り場で買うことができます。このコルセールというのは主に近世に国から許可を得て合法的に略奪を許されていた船や船員のことを指し、サン・マロは16世紀から17世紀にかけてコルセールの街としても知られていました。

ちなみに、海賊行為はしないこの現代のコルセールはエメラルド海岸を中心に8つの航路を提供しています。牡蠣で有名なカンカルへのコース、灯台のあるエメラルド海岸の西の端のフレエル岬(Cap Fréhel)、ランス(Rance)川を遡って中世の街並みが残るディナン(Dinan)に行くコース、モン・サン・ミッシェルの修道院を作るための石材を切り出したショゼー諸島(Îles Chausey)、「北のニース」とも称されるサン・マロの対岸の保養地ディナール(Dinard)に行くコースなどです(季節によって運行していないコースがあるので、事前に公式サイト(フランス語・英語)で下調べをすることをお勧めします)。

Corsaire公式サイト

海からかつてのサン・マロの姿に思いを馳せる

海から見たサン・マロの景色
海から見たサン・マロ

サン・マロの港を出てしばらくすると海の色が青からエメラルド色に変わるのが分かります。これはサン・マロがランス川の河口に位置していて、淡水から海水に変わるためです。そして、エメラルド海岸に出ると海からサン・マロの街の全貌を見ることもできます。

あまり知られていないことですが、サン・マロは満潮時には城壁の時まで海水が押し寄せ、船でしか城門に近づくことができませんでした。また、灯台ができる以前は海を航海する際は街の中心に突き出ているサン・ヴァンサン大聖堂(Cathédrale Saint-Vincent)の尖塔が灯台の役割を果たしていたようです。こうして海からサン・マロを見ると、コルセールの船が活躍していたかつての街の姿を想像することができ、新たなサン・マロの魅力を発見できること間違いなしです。

サンマロガイドツアー