ステレオタイプをユーモアで笑い飛ばすノルマン人
ノルマンディー地方は歴史、建築、文化、自然、食など全ての分野で豊かな文化を持っています。その一方で、ノルマンディーに関しては他の地方のフランス人は多くの固定観念を持っているのも事実です。
そんな視点を逆手に取ってユーモアたっぷりのイラストで紹介しているのが2006年に立ち上げられたブランド、ウーラ(Heula)です。ウーラのイラストには自虐的ながらもノルマンディー地方への誇りと愛着が感じられます。今日はその一部をご紹介したいと思います。
とにかく雨が降る!
ブルターニュ地方と同様にノルマンディー地方もよく雨が降ることで有名です。イギリス人がよく天気の話をするように、ノルマン人(ノルマンディー地方の住民の呼称)はよく雨が降ることをネタにします。
下のイラストはホモ・サピエンスならぬ、ホモ・ノルマンディーです。「とても人間っぽい未確認種発見!」との注釈が添えられています。頭の形に注目してみてください。見事に頭蓋骨に傘の形の骨がくっついていますね。
下のイラストはノルマンディーの画家のパレットです。Paysageはフランス語で「風景」、cielは「空」という意味です。明らかに空を描くのに足りない色がありますね。もっとも、ノルマンディー地方はモネなどの印象派の画家が訪れた場所でもあります。ノルマンディーの空と光は創作意欲を掻き立てたのでしょう。
りんごの名産地
りんごのお酒シードルやカルヴァドスの名産地としても名高いノルマンディー地方。下のイラストでは牛がポンポン(pompon)を持って踊っています。ちなみに、フランス語でリンゴはポム(pomme)です。言葉遊びですね。
ノルマンディーと言えばチーズ!
上のイラストでリンゴのポンポンをつけていたのがなぜ牛なんだろうと疑問に思いませんでしたか?実はノルマンディー地方は酪農が盛んで、そのため牛が多いからです。必然的に乳製品、特にチーズは名産品の一つです。また、あのカマンベールチーズもノルマンディー地方にある人口200人程度の小さな街カマンベール(Camembert)に由来しています。
下のイラストはバレンタイン用のイラストです。ハートマークに形どられたチーズ、片思いの相手は喜んでくれるでしょうか・・・?ちなみに、2匹のヒョウが縦に並んでいる赤い旗はノルマンディーの旗です。
モン・サン・ミッシェルは日本人が多い!
ユネスコ世界遺産でもあるモン・サン・ミッシェルは日本人にとても人気のある観光地です。修道院に続く参道には下のようなイラスト入りのポストカードが売られていました。写真の2段目に注目してください。富士山と葛飾北斎の富嶽三十六景の一つ「神奈川沖浪裏」とモン・サン・ミッシェルが並んでいます。

分かる人には分かる、そんなユーモアいっぱいのノルマンディー地方にちなんだイラストのついた商品はポストカードだけでなくキーホルダーやiPhoneケース、Tシャツなど種類も豊富です。モン・サン・ミッシェルはもちろんノルマンディー地方の定番とは違うお土産を探している方にはウーラのイラスト入りのグッズはぜひオススメですよ。