リヨンのフルヴィエールの丘で二千年の街の歴史を感じる

二千年の時を経て今も残るローマ時代の劇場

街の発展とともに、ルグドゥヌムには古代ローマ都市において欠かせない公共広場、神殿、劇場などが作られました。リヨンには現在もローマ時代に建てられた2つの劇場が残されています。そのうちの一つがローマ帝国の初代皇帝でもあるアウグストゥスによって建てられた大劇場(le Grand Théâtre)です。

フルヴィエールの丘にある古代ローマ劇場
フルヴィエールの丘にある古代ローマ劇場

紀元前15世紀に建てられた大劇場は主に喜劇と悲劇の上演に使われました。当初は4700席あり、紀元後120年にはハドリアヌス帝によって10700席(当時の人口が最盛期で五万人前後)に拡張されました。直径27メートルもある巨大な半円形の建物で、上段部分からかつて舞台があった部分を見下ろすと、そのスケールの大きさと当時のルグドゥヌムの栄華を想像することができます。

また、隣には演説や音楽などに使われる劇場が併設されています。これは古代ギリシャや古代ローマに共通のものでオデオン(Odéon)と呼ばれています。大劇場ほどではないですがこちらも3000席があり、大劇場と合わせて、現在ではレ・ニュイ・ド・フルヴィエール(Les Nuits de Fourvières)という劇、音楽、ダンスなどの芸術イベントが毎夏開催されています。二千年の歴史を超えて、ルグドゥヌムの住民と同じように同じ場所で音楽や観劇を楽しむというのはリヨンだからできることでしょう。

フルヴィエールの丘に登ったら、紀元前に建てられた古代ローマの劇場から21世紀に建てられた現代的な建物まで、色鮮やかなリヨンの街のパノラマをぜひ楽しんでみてください。それらすべてが違和感なく共存しているところがリヨンという街の二千年の歴史のなせることだと実感できることでしょう。

リヨン歴史地区
フルヴィエールの丘から見たリヨンの景色