普段は見られないモン・サン・ミッシェル修道院の夜の姿

毎年恒例のモン・サン・ミッシェル修道院の夜間拝観。人気演出家のブルノ・セリエ(Bruno Seillier)率いるAmaclio Productionsとタッグを組んだ2018年は、モン・サン・ミッシェルの歴史をたどる3部作の第1部となっています。
島の激動の歴史を光と映像で見せるこの試みですが、今年は「Les chroniques du Mont – au commencement(モン・サン・ミッシェルの年代記、始めに)」というテーマ担っています。今年はモン・サン・ミッシェルがまだそう呼ばれていなかった頃の様子から物語は始まります。
モン・サン・ミッシェルがまだモン・サン・ミッシェルでなかった頃

モン・サン・ミッシェルの歴史は1300年ですが、島自体の歴史はそれよりも長く、人類がこの世に生まれる前まで遡ります。
ある説によれば、島である山が噴火によって形成されたのは約6億年前とも言われています。とはいえ、はじめは今のように海に囲まれた島ではなく、陸続きの山でした。その後、氷河期と地球の温暖化を経て、溶けた氷が島の周りを取り囲み・・・といったところから今年のモン・サン・ミッシェルの夜間拝観の物語は始まります。そんな島の有史以前の歴史を頭に入れておくと映像が理解しやすいのではないかと思います。
夜だから見られる修道院とモン・サン・ミッシェル湾の姿

夜間拝観は夜の7時半から始まります。夏以外は基本的に夜に修道院の中に入ることができないので、夜間拝観は普段見ることのできない修道院の姿を見ることができる絶好のチャンスでもあります。また、西のテラスから見るマジックアワーの美しいモン・サン・ミッシェル湾の姿はまさに絶景です。

ちなみに、フランスの夏の日没の時間は遅いので、7月だと22時くらい、8月になるともう少し早くなります。夜間拝観は自由に見学でき、所要時間は1時間くらい。最終入場は23時ですが、最終の帰りのシャトルバスは0時で、夜はバスの本数が少なく混み合うので、歩かずに確実にシャトルバスで帰りたい方は島を出発する時間にもご注意ください。
夜間拝観の料金や修道院の開館時間などの情報は下記のリンクにまとめてあります。昼と夜では修道院の雰囲気は全く変わるので、この機会にぜひ宿泊してモン・サン・ミッシェルの昼と夜の魅力を堪能してみてはいかがでしょうか?

モン・サン・ミッシェルやレンヌなどの周辺都市のショッピング、グルメ、見どころを網羅したガイドブック「神秘の島に魅せられて モン・サン・ミッシェルと近郊の街へ」がイカロス出版より発売中。地元在住の仏政府公認ガイドである本ウェブサイトの著者が厳選した情報が満載です。