遊覧船から感じるモン・サン・ミッシェルとその湾の美しさ

いよいよモン・サン・ミッシェル湾を周遊

©️Vedettes Jolie France

遊覧船でのクルージングの所要時間は1時間15分から1時間半。上記の地図のようなコースでモン・サン・ミッシェル湾のノルマンディー側、つまり東岸をめぐり、モン・サン・ミッシェルに向けて南下します。グランヴィルを出た船は、サン・ペール・シュル・メール(Saint-Pair-sur-Mer)やジュルヴィル(Jullouville)などのビーチやシャンポー(Champeaux)の断崖を横目に進んでいきます。

ジュルヴィルのビーチはノルマンディー東部でも有数のもの。

モン・サン・ミッシェル湾はブルターニュとノルマンディーという2つの地方にまたがっており、船からはグランヴィルの沖にあるショゼー諸島や湾の西端にあるブルターニュの港町カンカルなども見ることができます。また、多様な生物が生息するこの湾では、なんとイルカが姿を現すことさえあるそうです。運が良ければ、その瞬間に立ち会うことができるかもしれませんね。

待望の瞬間、いよいよモン・サン・ミッシェルが・・・

クルージングも中盤に差し掛かった頃、船首の向こうに2つの島が見えてきます。トンブレーヌ島とモン・サン・ミッシェルです。形が違うので、どちらがどちらかは一目瞭然。遠くから見ても、三角形の美しいシルエットはモン・サン・ミッシェルだと分かります。

左にはシャンポーの断崖、右にはトンブレーヌ島とモン・サン・ミッシェル。

「レ・ミゼラブル」を書いたことで知られる19世紀のあるフランス人作家はモン・サン・ミッシェルを評してこう言いました。

フランスにとってのモン・サン・ミッシェルは、エジプトにとっての偉大なピラミッドである。

ヴィクトル・ユーゴー

海から見たモン・サン・ミッシェルはまさに「海のピラミッド」そのもの。海原に浮かぶ姿からは、陸から見るそれとは全く違った神秘性を感じることができます。感動の一言。

トンブレーヌ島(左)とモン・サン・ミッシェル。

モン・サン・ミッシェルに一番接近したところで船長がエンジンを止めてその場で少しの間時間を取ってくれます。目の前にはずっと海が広がっていて、もう少し島に近づけそうな気もするのですが、島周辺は海底が浅いため、大きな船では近づけないようです。

あちらこちらでシャッターを切る音が鳴り止むと、そこで聞こえるのは船に打ち寄せる波の音と鳥の声だけ。ただ静かにモン・サン・ミッシェルに見とれる乗客。まるで時間が止まったようです。

そんな静寂を破るように、無機質なエンジン音が再び鳴り響き、後ろ髪を引かれる私たちの思いをよそに、船は旋回してグランヴィルに向けて北上して行きます。

そのままグランヴィルの港に戻るかと思いきや、ちょっとしたサプライズが。船は港を通り過ぎ、歴史を感じさせる灯台の前を通り、街の前に広がる海岸線に沿って航行していきます。カジノやホテルが並ぶ街を船に揺られながら眺めると、かつて「北のモナコ」と呼ばれた頃の姿を垣間見ることができます。

海から見たグランヴィルの街並み。右の黄色い建物がカジノ。

モン・サン・ミッシェル湾の遊覧船は、モン・サン・ミッシェルだけでなく、周りに広がる湾の自然や歴史が感じられる体験です。機会があれば、モン・サン・ミッシェルだけでなく、世界遺産に指定されている湾の美しい景色を存分に船から満喫してみてはいかがでしょうか?

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